History

AIとは

AIブームの歴史 (第1次〜第3次ブームと氷河期)

AIって言葉は知っていますよね。
知っているけれど、AIがいつ頃からあって、どんな風に発展してきたかって、改めて考えてみると良くわからなくないですか。
この際、AIがどんな風に発展してきたか、おさらいをしましょう。歴史を知れば現在のAIへの理解も深まりますよ。
詳細にまとめると長くなるので、ざっと大きな流れを把握するために大まかに歴史をまとめました。
AIの歴史では、3つの大きなブーム、いわゆる「ビッグウェーブ」がありました。
これは第1次ブーム、第2次ブーム、第3次ブームと呼ばれています。
それぞれのブームはコンピュータの発展(計算速度、プログラム技術の発展)が基礎となり、AIの発展に大きなブレークスルーをもたらしたのです。

コンピュータの発展がAIを誕生・進化させた。

AIはコンピュータで動くシステムの為、まずはコンピュータの発展が必要でした。
では、コンピュータの進化はいつごろから始まったのでしょうか。
それは第二次世界大戦中に大砲の弾道計算をすることから始まりました。
1940年代のお話です。第二次世界大戦中だけに物騒な目的で開発が進んだんですね。
その後コンピュータにおいて高度な計算ができるように進化すると、コンピュータで人間の知能に似たものを人工的に作り出せるのではないかという取り組みが始まります。
人工知能を作ろうという研究がスタートするのです。
そしてコンピュータの発展により、人工知能の研究が進み、ついに第1次AIブームが到来するのです。

第1次AIブーム がやってきた。⇒AIで迷路が解けるようになったぞ!

1st-boom

第1次AIブーム ではルールが明確なゲーム(迷路など)を解くことができました。「探索と推論」というものです。
しかし、あくまでルールの範囲内での勝ちパターンを探ることしかできなかった為、『決められたルールの中ではチカラを発揮するけど、それ以外にはなんもできないのね』という失望感が広がり、人々の注目も徐々に薄れていくことになったのです。
あっさりブームは去り、AI冬の時代がやってきます。

第2次AIブーム がやってきた。⇒今度はスゴイ。人間の知能を全て実現するぞ。

2nd-boom

第1次AIブーム が去った後もコンピュータの発展は止まりません。計算速度も記録容量もドンドン改善されていくのです。
第2次AIブーム ではコンピュータの記録容量が増えてきたのを武器に、人間の知識を全てコンピュータに覚えさせ、同時に人間の判断ルールも取り込むことで人間の知識・判断力を備えた人工知能、つまりエキスパートシステムが誕生しました。
第2次AIブーム で誕生したエキスパートシステムの一例では、患者さんの症例とクスリの情報を記憶し、どのクスリが役に立つか判断できるマイシンと呼ばれるシステムが実現しました。当時の医者の判断力に近い精度を実現したようです。
しかし、残念ながら先ほどマイシンの例のように設計した目的には役に立つシステムが実現しましたが、それを実現するには必要となる知識が莫大になり、その知識を入力するのにもキリがないため、より広い知識を蓄えていくのは困難だとわかってきました。
AIのできる範囲が期待よりも小さいことがわかると、世の中の熱意も下がっていくのでした。
またまた冬の時代に突入です。

第3次AIブーム 。今度は深層学習がポイントだ

3rd-boom

現代の2020年台においては、第3次AIブームの真っ只中で機械学習・深層学習という手法が注目されています。
G検定が着目しているのは機械学習とくに深層学習です。
深層学習は人間の脳神経の働きをまねて人間が行うような複雑な判断を実現しようというものです。
その成果として画像認識や音声認識が色々なシーンで活用されていますね。
お店の入り口にあるカメラを覗くと画像の中から人間の部分が切り出されて、その人の体温を測る装置がありますよね。
あれは画像認識の仕組みで人間を認識し、その人の体温を測定しているのですね。
過去のAIブームでは実現していなかった人間が目で見て判断する画像認識や音声認識で文章を理解することが実現しました。

第3次AIブームの終焉は来るのか?その次はどうなる?

現在進行形の第3次AIブームでは機械学習・深層学習が研究されています。
私たちの生活にはその恩恵として画像認識や音声認識が実現したことから、スマホのカメラの画質向上や音声アシスタントが使われています。
自動車の自動運転にも画像認識技術が使われていますし、チャットbotにも使われています。
私たちの生活には自然とAIの成果が取り込まれているのです。
今回の第3次AIブームでも研究が行き詰まりブームが去るかもしれませんが、それまでに実現した成果は確実に蓄積されます。
第1次AIブームで実現した探索と推論も基礎的な機能としては活用されています。
第2次AIブーム で実現したエキスパートシステムも当時は廃れ気味ではありましたが、音声認識技術の発展のおかけでAIアシスタントとして現在でも活躍しています。
このようにAIは何度かのブームで段階的に発展していますが、いずれ人間を超えるのではないかと言われています。
AIが人間を超える日、それは「シンギュラリティ」と呼ばれています。
AI有識者の大家「レイ・カーツワイル」は著書の中で「シンギュラリティ」は2045年に到達すると公表しました。
この仮説はあくまで有識者の一主張でしかありません。未来のことは、時代が進まないとわからないのですから。
後の時代になれば、主張が検証され、先見の明があった預言者となるか、「間違った主張だったね」で済んでしまうのかもしれません。
2045年に本当に「シンギュラリティ」が来るのか、来たらどうなるのか(映画のターミネータのようにコンピュータに自我が芽生えて人類と敵対する?それとも人類より高い知性を得て人類を導く存在になる?それとも記憶や計算には優れているが自我は芽生えない?)、その時期は前後するのか、2020年台ではわからないことだらけですが、確実に言えるのはAIは進歩していくということです。
AIの適用範囲は広がり、能力は向上していくことでしょう。
私たちはAIの情報を学び理解し、冷静に判断、利用していくのが良いのでは?と思います。
そしてAI理解へのきっかけとして、G検定の出題対策・学習を行っていきましょう。
G検定の出題範囲はAIに関する知識を広く網羅的に学ぶ必要があるので、G検定取得に向けた学習はあなたのAI理解への大きな助けになりますよ。

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